http://www.youtube.com/watch?v=x2HU-iaiPgo&sns=emわ
ニューヨーク・タイムズ紙の人気ファッション・コラム「ON THE STREET」と社交コラム「EVENING HOURS」を長年担当するニューヨークの名物フォトグラファー、ビル・カニンガム。ニューヨークの街角で50年以上にもわたりファッショントレンドを撮影してきたニューヨークを代表するファッション・フォトグラファーであり、ストリートファッション・スナップの元祖的存在だ。しかし、彼自身については謎につつまれており、親しい業界人でさえ彼のプライベートを知る者はほとんどいない。そんなカニンガムにリチャード・プレス監督が8年がかりで撮影交渉し、撮影と編集に2年、通年10年の制作期間を経て完成した本作で、カニンガムの知られざる私生活や仕事ぶりが初めて明かされた。
雨の日も風の日もニューヨークのストリートに自転車で繰り出してはファッションスナップを撮り続け、夜になればチャリティーパーティーや社交界のイベントに出かけて行き、ときにはパリのファッション・ウィークにも遠征し撮影する。その鋭いセンスと独自の着眼点が、世界中のファッション・ピープルから注目され、84歳の現在でも現役ファッション・フォトグラファーとして多大な影響を与え続けている存在だ。
しかしビル自身はいつもお決まりのブルーの作業着姿で、雨の日にかぶる安物のポンチョはやがて破れてしまうからと、新調することもなくテープで修繕して着続けている。コーヒーは安ければ安いほど美味しいと言い、ニューヨーク・タイムズ紙の写真家としての客観的な立場を保つために、パーティー会場では水一杯すら口にしない。50年以上暮らしていたカーネギーホールの上のスタジオアパートの小さな部屋は、今まで撮影した全ネガフィルムが入ったキャビネットで埋め尽くされていて、簡易ベッドが置いてあるのみ。キッチンもクローゼットさえもない。仕事以外のことには全く無頓着で、頭の中はいつもファッションのことだけでいっぱいといったような質素な生活ぶりなのである。
2008年にフランス文化省から芸術文化勲章オフィシエを受勲した際のパーティーで、「私のしていることは仕事ではなく喜び」と語ったカニンガム。本作は自分の仕事をこよなく愛し、そしてニューヨーカーたちに愛され続けるビル・カニンガムという希有の人物を通して、人生の普遍的なテーマを追いかけたドキュメンタリーだ。また、人々を魅了してやまないニューヨークという街で生きるカニンガムと、彼の周囲の愛すべき人物達を、ユーモアを交えた温かい目線で映し出している。
キャスト
ビル・カニンガム
アナ・ウィンター
カルメン・デロリフィチェ
トム・ウルフ
エディッタ・シャーマン
スタッフ
監督リチャード・プレス
カリフォルニア大学バークレー校卒。脚本、監督を務めた短編映画『2÷3』がニューヨーク映画祭でプレミア上映され、ベルリン国際映画祭で審査員賞を受賞。同じく脚本、監督を務めた『Rambles』と『Expecting』は、両作品ともベルリン国際映画祭でプレミア上映された。サンダンス・インスティテュートの脚本家/監督ラボで企画開発された映画プロジェクト『Virtual Love』は2005年サンダンス映画祭でサンダンス・NHK国際映像作家賞を受賞。現在は、脚本、監督を務める建築家ミース・ファン・デル・ローエと彼の顧客エディス・ファーンズワースとの恋愛スキャンダルを描いた映画の準備中である。本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』が、長編初監督作品。
プロデューサーフリップ・ゲフター
ニューヨーク・タイムズ紙に15年間編集者として籍を置く。その間、写真についての記事も定期的に執筆していた。エッセー集「Photography After Frank 」(出版:アパーチャー社)が2009年に刊行される。現在は、ニュース・ブログサイト「Daily Beast」に定期的に寄稿すると同時に、サム・ワグスタッフの伝記を執筆中である。本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』で初めてプロデューサーを務める。
編集ライアン・デンマーク
ニューヨーク・タイムズ紙に15年間編集者として籍を置く。その間、写真についての記事も定期的に執筆していた。エッセー集「Photography After Frank 」(出版:アパーチャー社)が2009年に刊行される。現在は、ニュース・ブログサイト「Daily Beast」に定期的に寄稿すると同時に、サム・ワグスタッフの伝記を執筆中である。本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』で初めてプロデューサーを務める。
撮影トニー・セニコラ
ニューヨーク・タイムズ紙の写真部員として10年以上勤める。
本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』で初めて映画の撮影を担当する。
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』の制作期間を尋ねられると、私は10年と答えます。それはビルを説得するのに8年!撮影と編集に2年かかったということです。ビルを撮影するということはそれだけの時間がかかり、そんなビルだからこそ映画の被写体としてこれほどまでに興味深い人物であるということにほかなりません。私のビルへの強い関心は、彼の仕事に対してだけではありませんでした。一人の人間としてのビル、彼がどのように自身の生き方を決めてきたのか、そして彼の宗教的なほどに献身的な仕事ぶりにありました。しかし、何年来もの知人でさえ彼自身の私生活についてまったく知らないような人物の映画を、どのようにして作ればいいのか?
ビルは撮影されることにまったく乗り気ではなかったため、撮影方法は自ずと決まってきます。カメラクルーや録音技師、ブーム・オペレーターなどを配置することはまず無理です。よって、彼自身が被写体を捕えるときの方法と同じ方法で彼を撮影する必要がありました。つまり「控え目に、静かに、我々の存在を消して撮影すること」です。そのような理由で我々は大掛かりな撮影クルーを排し、手持ちの小さなホームカメラのみで撮影することにしました。彼が信頼する人間のみで撮影を敢行することで、家族のような関係を築きあげる必要があったのです。 私、プロデューサーのフィリップ・ゲフター、そしてビルと親しいニューヨーク・タイムズ紙のカメラマンのトニー・セニコラだけでこの映画を作ることになりました。
ビルを撮影するために、事前にスケジュールを組むことは一切できません。いつでも撮影できるように、我々は連日、ニューヨーク・タイムズ社でカメラを準備して待機するのみです。それは、何が待ち受けているのかまったく先入観を持たずに、ビルがストリートに飛び出していくのと同じ方法です。ビルは「街が語りかけてくるのを待つ」と言いますが、我々も同じアプローチをとる必要があると考えました。時間の経過とともに、その人物像と映画の物語が明らかになることを信じて─。
街でのビルの撮影はダンスのようでした。彼の気分やタイミングを見計らいながら、撮影できるチャンスを逃さないように、我々は一年を通してほとんどの時間をニューヨーク・タイムズ社で過ごしました。ビルが「ON THE STREET」の紙面の編集作業をするアート・デパートメントのジョンのデスクで彼を待ち構えていたものです。そして、時がくると静かにカメラを廻し始め、コンピューターで作業するビルとジョンを撮影します。しかしその後、ビルを撮影できるまでにまた数週間も待ち続けなくてはならなかったりもしました。まず、ワイヤレスマイクを装着させてもらうのに一カ月かかり、それも彼の気が向いたときのみ可能でした。「今晩イブニング・パーティーへ同行させてもえないか?」や「自転車の後を追って撮影していいか?」など、お願いしたいことをデスクにメモ書きで残して彼とコミュニケーションをはかっていたのです。
ときに、カメラマンのトニーと私は、ビルが撮影をするストリートや、彼がフィルムを現像するラボ、または彼が暮らすカーネギーホールの入口(これが一番リスキーでしたが)に突然出没したりもしました。やがて、ビルがその場では撮影されることを嫌がってはいても、仕事に対する我々の姿勢を次第に尊重し、理解し始めてくれたことを、私は感じ始めました。そして、時折我々にご褒美を与えてくれるのです。まずは、カーネギーホールのスタジオに暮らす彼の隣人たちを紹介してくれ、さらには彼自身のスタジオに我々を迎え入れてくれました。彼がそのような行為をすることは、滅多にありません。そして私は気がつき始めました。映画制作は、その人物の真の姿が徐々に浮かび上がってくる過程と並行であるということ、また、我々スタッフと彼の関係性も映画の物語に盛り込むべきだということに。これを遂行する方法として、初期のアンディ・ウォーホル、エディ・セジウィックの映画のなかのチャック・ワインの存在が想い浮かびました。スクリーン上には決して姿を現さない声として、刺激したり挑発したりする存在です。
ビルは、ニューヨークの異なる様々な階層や重なり合う社会環境などを自由に行き来します。ですから、ビルと付き合いがある人物だけでなく、ニューヨークの様々な姿を紬ぎ出す人物達にもインタビューすることが、彼の物語を語る上で必要だと考えました。平凡でつまらないインタビュー映像になることを避けるため、ポートレート写真のような構図を意識しました。彼らそれぞれがどのような人物で、どのように暮らし、どのように仕事をしているのかを視覚的に伝えられるような工夫をしたのです。
編集室で、私はドキュメンタリー映画ではなく、むしろフィクション映画のようなアプローチでこの映画を組み立てていきました。とても力のある主人公と、彼をとり巻く風変わりな多種多様なキャラクター達を配し( 初期のアルトマン風とでもいいましょうか。そして一見ゆるく構成されているかのようにしました)、同時にゆっくりと展開する物語性も含ませることによって、それらが合体したときに、あるポートレートが浮かびあがり、次第に焦点が合うようにしたのです。それはまるで、コラージュすることによって、さらに大きなものを作りあげていくビルのニューヨーク・タイムズ紙のコラムのようでもあります。
ビルの生活に関する事実の羅列は、彼の生活の輪郭を知るという意味しか私にはありませんでした。それは彼自身を決して表してはいません。私は彼の伝記映画を作りたいわけではないのです。喜びといった、もっと実体がなく、目には見えないもの(決して力が弱いという意味ではありません)を捕えたかったのです。それはビルの本質でもあります。ビルはユニークで個性的なものを記録することに人生を費やしています。私はこの映画を、ビルのポートレート、さらにその延長線上にあるビルが愛する街ニューヨークのポートレートにとどまらず、自己表現と自己発案への賛辞にしたかったのです。
コメント (敬称略、順不同)
ファッションとの恋におちたカワイーイ楽天オヤジ、カメラと自転車で人生の孤独を走り抜けてゆく。
このドキュメンタリーはみーんなを幸せにする。
ブラジャー!(おっと間違いた)ブラボー!ビル
―――――――荒木経惟(写真家)
パリコレ会場の張りつめた空気の中にビルの優しい顔を見つけると、
いつもホッとしてショーを始めることができました。
カメラ片手に自転車で街を走り回り、子どものような好奇心で時代を見事に切り取る。
まさにファッション界の生き証人です。
――――――――――――――――
――――――コシノヒロコ(ファッションデザイナー/アーティスト)
NYのストリートを撮り続ける笑顔のキュートなおじいちゃん!
だけど、ファッションへの強いこだわりは、超かっこいい!
――――――――――――――――
――――――――――――土屋アンナ(モデル・アーティスト)
情熱のフィルターを通してみれば
こんなに人々の人生が鮮明に映るんだ。
情熱に突き動かされて生きるビルを人は愛し、
ビルの笑顔は人々への愛でできている。
何ものにも脅かされない最高の人生だ。
――――――――――――――――
―――――――――――皆川朗(ミナ ペルホネン デザイナー)
ただ好きだから撮る。
ビルがとらえるヒトとフクは生きる力と美を共有している!
――――――――――――――――志茂田景樹(作家、「よい子に読み聞かせ隊」隊長)
この映画は2010年に海外で公開されたそうですが、日本での公開が三年も待たされたのは残念なことです。ファッションの勉強にもなりますし、たとえファッションに興味がない人であってもこれは観るべきです。ビル・カニンガムはとても純粋な方で、彼の話はとても楽しく、絶対に聞き飽きません。そして彼の発言『重要なのは感想じゃない、見たものを伝えることだ』はまさに名言です。とにかくこれは観ないと損です!
――――――――栗原類(モデル)
NYのストリートファッションを
カメラと自転車と青いジャケットと
群れないブレない頑固さで数々の名言と共に追い求める有言実行少年じいちゃん!!
今度NYに行ったら、ビルをスナップしたい!!
―――――――――――小堺一機
人生の全てをかけてファッションを愛し、おしゃれな人を撮り続けるビル。
NYの地に行き彼の目に留まりたい!撮られたい!
―――――――――――――― ――――峰竜太(俳優・タレント)
ビル・カニンガム氏、最高です!
僕もお洒落して歩いてビルに発見してもらわないと
―――――森田恭通(デザイナー)
天才ってこういう人をいう。
緩やかに、軽やかに、温かく、、そしてスキャンダルに。
ビルは風のように、いつも誰よりも先に未来を見てるんだろう、きっと。
―――清川あさみ(アーティスト)
あたしがいつも現場(コレクション会場)で会う「青いおじいちゃん」は想像してた以上にかっこいい人だった!
人懐っこい笑顔なのに厳しくて、優しくて、そして誰より強いビル。
尊敬しないではいられない。大先輩です。
―――――――――――――― ―――――――シトウレイ(street photographer/blogger)
好きなものだけを見つめ続けるのは難しいと思ってる人は多い。
ただ、ビルの瞳を見てしまうと、やはり好きなものだけを追い続けたいと思う。
―――――――――――――――― ――福岡晃子(チャットモンチー)
青いお爺さんの生き方は、社会をサバイブするヒントが詰まった新書のようだ。
こだわりは一つでいい。覚悟さえ持てれば。
――――――松江哲明(映画監督)
ビル・カニンガム。彼こそ真のアーティスト。
変わり者だと呼ぶ世の中こそ、どこか歪んでいる21世紀。
まっすぐに楽しんで取り組むことがクリエイティブの根源。
大先輩に大きな拍手を送りたい。
―――――――――――――――――――――――― 松浦俊夫(DJ / インターFM"TOKYO MOON")
『貴方にとってファッションとは』この質問に答えられる?
この映画にはその答がてんこ盛りだよ。
ひょっとして君の人生変えちゃうかも
――――――――――――――――――――――――――ドン小西(ファッションデザイナー)
ファッションを愛し、世界のファッションピープルに愛されるビル。
まさにリビングレジェンドと言える彼のファッションフォトに捧げた人生にリスペクト!!
ファッションに携わる人だけじゃなくて、色んな人に観てもらいたいなぁ~。
―――――――――――――― 南馬越一義(ビームス創造研究所 シニアクリエイティブディレクター)
ビルはファッションをアームド(武装)と呼ぶ。それに影響されて「ロリータと装甲」という特集を作っちゃいました
――――――――――――――――――――斉藤まこと(spoon.編集長)
この活力あふれる魅力的なドキュメンタリーを観れば、ビル・カニンガムが第一人者であると同時に、唯一無二の存在であることが分かる。
―――――――――タイムアウト誌
タイトル通り、カニンガムの物語はニューヨークの物語そのものである。数十年に渡ってニューヨークがどのように変貌してきたか、またその歴史がどのようにカニンガムのカメラの何メートルにも及ぶフィルムに記録されてきたか。
―――――ニューヨーク・ポスト紙
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』を観れば、カニンガムが世界的な大都市のストリートライフの変遷を記録した、ある種、文化人類学者であることが分かる。
―――グローブ・アンド・メール紙
単に彼が何をしているかではなく、彼の人柄が重要なのだ。ファッションに関する知識やファッションへの愛の有無関係なく彼のその抑えられない情熱と喜びを目の当たりにすると、共感せずにはいられない。
――――アリゾナ・リパブリック紙
一人の人物と時代の変化に関する魅惑的で心を打つポートレート。カニンガムはクリエイティブで人生を肯定する自由なものをみつけては、それを永遠に保存する。
――――ニューヨーク・タイムズ紙
ニューヨークで最も愛されているカメラマンのシンプルな生活を描くこの感動的な映画は、ファッションはそんなに堅苦しく考えなくていいってことを我々に気がつかせてくれる。
――――――――――――――――――――――――――メレディス・メリング・バーク、ヴォーグ.com
プレス監督の祝賀的でユーモラスで、しばし感動的な監督デビュー作は、ニューヨークの最も魅力的な人物たちをとらえている。チャーミングな主人公と同じぐらいの絶妙な謙虚さで。
――――ニューヨーク・マガジン誌
愉快で人のいい人物の人生と仕事を描いた、チャーミングかつ愛情とウィットに富んだポートレート。洋服を心底愛するカニンガムは、ファッションをよりポジティブに、よりオープンに考えるきっかけを与えてくれる。
――――――――オブザーヴァー誌
この愛情こもったドキュメンタリーは、84歳にして多忙なスケジュールをこなし、リアルなファッションを着こなす人々をストリートで撮影するベテラン・フォトグラファーへの賛辞だ。名高いファッション・フォトグラファーの類まれなる才能のポートレートである。
―――――――――ガーディアン紙
プレス監督の素敵なドキュメンタリー『ビル・カニンガム&ニューヨーク』を通してカニンガムと出会えることは、この上ない喜びだ。
――――――シアトル・タイムズ紙
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』では、ビル・カニンガムが、単に伝統的なフォトグラファーなだけではなく、歴史人類学者でもあるということが明敏に語られている。
――――――スラント・マガジン誌
謙虚で、誰からも愛されるニュ―ヨークタイムズ紙のファッション・フォトグラファーが、ストリートファッションに対するその狂おしいほどの愛を、いかにして刺激的な写真へと注ぎこむかに驚かされる。素晴らしいドキュメンタリー。
――――――――――――――エンターテインメント・ウィークリー誌
あなたが服やファッションや写真についてまったく無関心でも『ビル・カニンガム&ニューヨーク』は十分面白い。なぜなら、自分自身にとって最も理想的な生活を送る、喜びに満ちたこのような人物はめったに見ることができないから。この映画の鑑賞中、ずっと幸せな気分に浸っていた。
――――シカゴ・サン・タイムズ紙
ある一人のアーティストのポートレートであると同時にある一つの街のファッションセンスの進化についての記録でもある。
――――――ボストン・グローブ紙
極めて人前に出たがらない、極めて献身的なニューヨークのファッション・フォトグラファーについて知ることができるドキュメンタリー。何かにとりつかれたアーティストは、しばし並はずれた作品群を生み出す。
―――ロサンジェルス・タイムズ紙
ニューヨーク・タイムズ紙の伝説的写真家ビル・カニンガムについてのこの魅力的なポートレートを楽しむためには、決してファッションへの情熱は必要ではない。幾ばくかの歴史感覚があるとより楽しめるかもしれないが。
―――――ヴィレッジ・ヴォイス誌
この爽やかなドキュメンタリーは、マンハッタンへのラブレターであると同時に、エキセントリックな写真狂人(ビル・カニンガム)へのラブレターでもある。
――――ハリウッド・リポーター誌
自分の居場所はカメラの裏側だと固く信じるビル・カニンガムのドキュメンタリーが作られたこと自体が驚くべきこと。
―――――――――――――――――サンフランシスコ・クロニクル紙
素晴らしい!スマートかつ楽しい映画だ!一人のアーティストのポートレートであると同時に、ニューヨーク・ファッションの変遷の記録でもある。
――――――ボストン・グローブ紙
都市生活とクリエイティビティーに関する威厳あるドキュメンタリー。
――――――ザ・ニューヨーカー誌
啓発的で刺激的!
――――――――――――――アンドレ・レオン・タリ―, ヴォーグ誌
ファッションの伝説的人物に相応しく、素晴らしいドキュメンタリー!
――――エスクァイア・オンライン
彼の仕事ぶりを観ることはとても面白いが、カメラの裏側の非常にプライベートな一面を知ることはさらに興味深い。
――――ジ・インディペンデント紙
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』は、仕事に打ち込むことが最大の喜びである上に、世界一の街を形成することにも一役かった人物についての映画である。
――――――マイアミ・ヘラルド紙
原題 Bill Cunningham, New York
製作年 2010年
製作国 アメリカ
配給 スターサンズ、ドマ
上映時間 84分
映倫区分 G
オフィシャルサイト
iPhoneからの投稿
ニューヨーク・タイムズ紙の人気ファッション・コラム「ON THE STREET」と社交コラム「EVENING HOURS」を長年担当するニューヨークの名物フォトグラファー、ビル・カニンガム。ニューヨークの街角で50年以上にもわたりファッショントレンドを撮影してきたニューヨークを代表するファッション・フォトグラファーであり、ストリートファッション・スナップの元祖的存在だ。しかし、彼自身については謎につつまれており、親しい業界人でさえ彼のプライベートを知る者はほとんどいない。そんなカニンガムにリチャード・プレス監督が8年がかりで撮影交渉し、撮影と編集に2年、通年10年の制作期間を経て完成した本作で、カニンガムの知られざる私生活や仕事ぶりが初めて明かされた。
雨の日も風の日もニューヨークのストリートに自転車で繰り出してはファッションスナップを撮り続け、夜になればチャリティーパーティーや社交界のイベントに出かけて行き、ときにはパリのファッション・ウィークにも遠征し撮影する。その鋭いセンスと独自の着眼点が、世界中のファッション・ピープルから注目され、84歳の現在でも現役ファッション・フォトグラファーとして多大な影響を与え続けている存在だ。
しかしビル自身はいつもお決まりのブルーの作業着姿で、雨の日にかぶる安物のポンチョはやがて破れてしまうからと、新調することもなくテープで修繕して着続けている。コーヒーは安ければ安いほど美味しいと言い、ニューヨーク・タイムズ紙の写真家としての客観的な立場を保つために、パーティー会場では水一杯すら口にしない。50年以上暮らしていたカーネギーホールの上のスタジオアパートの小さな部屋は、今まで撮影した全ネガフィルムが入ったキャビネットで埋め尽くされていて、簡易ベッドが置いてあるのみ。キッチンもクローゼットさえもない。仕事以外のことには全く無頓着で、頭の中はいつもファッションのことだけでいっぱいといったような質素な生活ぶりなのである。
2008年にフランス文化省から芸術文化勲章オフィシエを受勲した際のパーティーで、「私のしていることは仕事ではなく喜び」と語ったカニンガム。本作は自分の仕事をこよなく愛し、そしてニューヨーカーたちに愛され続けるビル・カニンガムという希有の人物を通して、人生の普遍的なテーマを追いかけたドキュメンタリーだ。また、人々を魅了してやまないニューヨークという街で生きるカニンガムと、彼の周囲の愛すべき人物達を、ユーモアを交えた温かい目線で映し出している。
キャスト
ビル・カニンガム
アナ・ウィンター
カルメン・デロリフィチェ
トム・ウルフ
エディッタ・シャーマン
スタッフ
監督リチャード・プレス
カリフォルニア大学バークレー校卒。脚本、監督を務めた短編映画『2÷3』がニューヨーク映画祭でプレミア上映され、ベルリン国際映画祭で審査員賞を受賞。同じく脚本、監督を務めた『Rambles』と『Expecting』は、両作品ともベルリン国際映画祭でプレミア上映された。サンダンス・インスティテュートの脚本家/監督ラボで企画開発された映画プロジェクト『Virtual Love』は2005年サンダンス映画祭でサンダンス・NHK国際映像作家賞を受賞。現在は、脚本、監督を務める建築家ミース・ファン・デル・ローエと彼の顧客エディス・ファーンズワースとの恋愛スキャンダルを描いた映画の準備中である。本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』が、長編初監督作品。
プロデューサーフリップ・ゲフター
ニューヨーク・タイムズ紙に15年間編集者として籍を置く。その間、写真についての記事も定期的に執筆していた。エッセー集「Photography After Frank 」(出版:アパーチャー社)が2009年に刊行される。現在は、ニュース・ブログサイト「Daily Beast」に定期的に寄稿すると同時に、サム・ワグスタッフの伝記を執筆中である。本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』で初めてプロデューサーを務める。
編集ライアン・デンマーク
ニューヨーク・タイムズ紙に15年間編集者として籍を置く。その間、写真についての記事も定期的に執筆していた。エッセー集「Photography After Frank 」(出版:アパーチャー社)が2009年に刊行される。現在は、ニュース・ブログサイト「Daily Beast」に定期的に寄稿すると同時に、サム・ワグスタッフの伝記を執筆中である。本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』で初めてプロデューサーを務める。
撮影トニー・セニコラ
ニューヨーク・タイムズ紙の写真部員として10年以上勤める。
本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』で初めて映画の撮影を担当する。
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』の制作期間を尋ねられると、私は10年と答えます。それはビルを説得するのに8年!撮影と編集に2年かかったということです。ビルを撮影するということはそれだけの時間がかかり、そんなビルだからこそ映画の被写体としてこれほどまでに興味深い人物であるということにほかなりません。私のビルへの強い関心は、彼の仕事に対してだけではありませんでした。一人の人間としてのビル、彼がどのように自身の生き方を決めてきたのか、そして彼の宗教的なほどに献身的な仕事ぶりにありました。しかし、何年来もの知人でさえ彼自身の私生活についてまったく知らないような人物の映画を、どのようにして作ればいいのか?
ビルは撮影されることにまったく乗り気ではなかったため、撮影方法は自ずと決まってきます。カメラクルーや録音技師、ブーム・オペレーターなどを配置することはまず無理です。よって、彼自身が被写体を捕えるときの方法と同じ方法で彼を撮影する必要がありました。つまり「控え目に、静かに、我々の存在を消して撮影すること」です。そのような理由で我々は大掛かりな撮影クルーを排し、手持ちの小さなホームカメラのみで撮影することにしました。彼が信頼する人間のみで撮影を敢行することで、家族のような関係を築きあげる必要があったのです。 私、プロデューサーのフィリップ・ゲフター、そしてビルと親しいニューヨーク・タイムズ紙のカメラマンのトニー・セニコラだけでこの映画を作ることになりました。
ビルを撮影するために、事前にスケジュールを組むことは一切できません。いつでも撮影できるように、我々は連日、ニューヨーク・タイムズ社でカメラを準備して待機するのみです。それは、何が待ち受けているのかまったく先入観を持たずに、ビルがストリートに飛び出していくのと同じ方法です。ビルは「街が語りかけてくるのを待つ」と言いますが、我々も同じアプローチをとる必要があると考えました。時間の経過とともに、その人物像と映画の物語が明らかになることを信じて─。
街でのビルの撮影はダンスのようでした。彼の気分やタイミングを見計らいながら、撮影できるチャンスを逃さないように、我々は一年を通してほとんどの時間をニューヨーク・タイムズ社で過ごしました。ビルが「ON THE STREET」の紙面の編集作業をするアート・デパートメントのジョンのデスクで彼を待ち構えていたものです。そして、時がくると静かにカメラを廻し始め、コンピューターで作業するビルとジョンを撮影します。しかしその後、ビルを撮影できるまでにまた数週間も待ち続けなくてはならなかったりもしました。まず、ワイヤレスマイクを装着させてもらうのに一カ月かかり、それも彼の気が向いたときのみ可能でした。「今晩イブニング・パーティーへ同行させてもえないか?」や「自転車の後を追って撮影していいか?」など、お願いしたいことをデスクにメモ書きで残して彼とコミュニケーションをはかっていたのです。
ときに、カメラマンのトニーと私は、ビルが撮影をするストリートや、彼がフィルムを現像するラボ、または彼が暮らすカーネギーホールの入口(これが一番リスキーでしたが)に突然出没したりもしました。やがて、ビルがその場では撮影されることを嫌がってはいても、仕事に対する我々の姿勢を次第に尊重し、理解し始めてくれたことを、私は感じ始めました。そして、時折我々にご褒美を与えてくれるのです。まずは、カーネギーホールのスタジオに暮らす彼の隣人たちを紹介してくれ、さらには彼自身のスタジオに我々を迎え入れてくれました。彼がそのような行為をすることは、滅多にありません。そして私は気がつき始めました。映画制作は、その人物の真の姿が徐々に浮かび上がってくる過程と並行であるということ、また、我々スタッフと彼の関係性も映画の物語に盛り込むべきだということに。これを遂行する方法として、初期のアンディ・ウォーホル、エディ・セジウィックの映画のなかのチャック・ワインの存在が想い浮かびました。スクリーン上には決して姿を現さない声として、刺激したり挑発したりする存在です。
ビルは、ニューヨークの異なる様々な階層や重なり合う社会環境などを自由に行き来します。ですから、ビルと付き合いがある人物だけでなく、ニューヨークの様々な姿を紬ぎ出す人物達にもインタビューすることが、彼の物語を語る上で必要だと考えました。平凡でつまらないインタビュー映像になることを避けるため、ポートレート写真のような構図を意識しました。彼らそれぞれがどのような人物で、どのように暮らし、どのように仕事をしているのかを視覚的に伝えられるような工夫をしたのです。
編集室で、私はドキュメンタリー映画ではなく、むしろフィクション映画のようなアプローチでこの映画を組み立てていきました。とても力のある主人公と、彼をとり巻く風変わりな多種多様なキャラクター達を配し( 初期のアルトマン風とでもいいましょうか。そして一見ゆるく構成されているかのようにしました)、同時にゆっくりと展開する物語性も含ませることによって、それらが合体したときに、あるポートレートが浮かびあがり、次第に焦点が合うようにしたのです。それはまるで、コラージュすることによって、さらに大きなものを作りあげていくビルのニューヨーク・タイムズ紙のコラムのようでもあります。
ビルの生活に関する事実の羅列は、彼の生活の輪郭を知るという意味しか私にはありませんでした。それは彼自身を決して表してはいません。私は彼の伝記映画を作りたいわけではないのです。喜びといった、もっと実体がなく、目には見えないもの(決して力が弱いという意味ではありません)を捕えたかったのです。それはビルの本質でもあります。ビルはユニークで個性的なものを記録することに人生を費やしています。私はこの映画を、ビルのポートレート、さらにその延長線上にあるビルが愛する街ニューヨークのポートレートにとどまらず、自己表現と自己発案への賛辞にしたかったのです。
コメント (敬称略、順不同)
ファッションとの恋におちたカワイーイ楽天オヤジ、カメラと自転車で人生の孤独を走り抜けてゆく。
このドキュメンタリーはみーんなを幸せにする。
ブラジャー!(おっと間違いた)ブラボー!ビル
―――――――荒木経惟(写真家)
パリコレ会場の張りつめた空気の中にビルの優しい顔を見つけると、
いつもホッとしてショーを始めることができました。
カメラ片手に自転車で街を走り回り、子どものような好奇心で時代を見事に切り取る。
まさにファッション界の生き証人です。
――――――――――――――――
――――――コシノヒロコ(ファッションデザイナー/アーティスト)
NYのストリートを撮り続ける笑顔のキュートなおじいちゃん!
だけど、ファッションへの強いこだわりは、超かっこいい!
――――――――――――――――
――――――――――――土屋アンナ(モデル・アーティスト)
情熱のフィルターを通してみれば
こんなに人々の人生が鮮明に映るんだ。
情熱に突き動かされて生きるビルを人は愛し、
ビルの笑顔は人々への愛でできている。
何ものにも脅かされない最高の人生だ。
――――――――――――――――
―――――――――――皆川朗(ミナ ペルホネン デザイナー)
ただ好きだから撮る。
ビルがとらえるヒトとフクは生きる力と美を共有している!
――――――――――――――――志茂田景樹(作家、「よい子に読み聞かせ隊」隊長)
この映画は2010年に海外で公開されたそうですが、日本での公開が三年も待たされたのは残念なことです。ファッションの勉強にもなりますし、たとえファッションに興味がない人であってもこれは観るべきです。ビル・カニンガムはとても純粋な方で、彼の話はとても楽しく、絶対に聞き飽きません。そして彼の発言『重要なのは感想じゃない、見たものを伝えることだ』はまさに名言です。とにかくこれは観ないと損です!
――――――――栗原類(モデル)
NYのストリートファッションを
カメラと自転車と青いジャケットと
群れないブレない頑固さで数々の名言と共に追い求める有言実行少年じいちゃん!!
今度NYに行ったら、ビルをスナップしたい!!
―――――――――――小堺一機
人生の全てをかけてファッションを愛し、おしゃれな人を撮り続けるビル。
NYの地に行き彼の目に留まりたい!撮られたい!
―――――――――――――― ――――峰竜太(俳優・タレント)
ビル・カニンガム氏、最高です!
僕もお洒落して歩いてビルに発見してもらわないと
―――――森田恭通(デザイナー)
天才ってこういう人をいう。
緩やかに、軽やかに、温かく、、そしてスキャンダルに。
ビルは風のように、いつも誰よりも先に未来を見てるんだろう、きっと。
―――清川あさみ(アーティスト)
あたしがいつも現場(コレクション会場)で会う「青いおじいちゃん」は想像してた以上にかっこいい人だった!
人懐っこい笑顔なのに厳しくて、優しくて、そして誰より強いビル。
尊敬しないではいられない。大先輩です。
―――――――――――――― ―――――――シトウレイ(street photographer/blogger)
好きなものだけを見つめ続けるのは難しいと思ってる人は多い。
ただ、ビルの瞳を見てしまうと、やはり好きなものだけを追い続けたいと思う。
―――――――――――――――― ――福岡晃子(チャットモンチー)
青いお爺さんの生き方は、社会をサバイブするヒントが詰まった新書のようだ。
こだわりは一つでいい。覚悟さえ持てれば。
――――――松江哲明(映画監督)
ビル・カニンガム。彼こそ真のアーティスト。
変わり者だと呼ぶ世の中こそ、どこか歪んでいる21世紀。
まっすぐに楽しんで取り組むことがクリエイティブの根源。
大先輩に大きな拍手を送りたい。
―――――――――――――――――――――――― 松浦俊夫(DJ / インターFM"TOKYO MOON")
『貴方にとってファッションとは』この質問に答えられる?
この映画にはその答がてんこ盛りだよ。
ひょっとして君の人生変えちゃうかも
――――――――――――――――――――――――――ドン小西(ファッションデザイナー)
ファッションを愛し、世界のファッションピープルに愛されるビル。
まさにリビングレジェンドと言える彼のファッションフォトに捧げた人生にリスペクト!!
ファッションに携わる人だけじゃなくて、色んな人に観てもらいたいなぁ~。
―――――――――――――― 南馬越一義(ビームス創造研究所 シニアクリエイティブディレクター)
ビルはファッションをアームド(武装)と呼ぶ。それに影響されて「ロリータと装甲」という特集を作っちゃいました
――――――――――――――――――――斉藤まこと(spoon.編集長)
この活力あふれる魅力的なドキュメンタリーを観れば、ビル・カニンガムが第一人者であると同時に、唯一無二の存在であることが分かる。
―――――――――タイムアウト誌
タイトル通り、カニンガムの物語はニューヨークの物語そのものである。数十年に渡ってニューヨークがどのように変貌してきたか、またその歴史がどのようにカニンガムのカメラの何メートルにも及ぶフィルムに記録されてきたか。
―――――ニューヨーク・ポスト紙
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』を観れば、カニンガムが世界的な大都市のストリートライフの変遷を記録した、ある種、文化人類学者であることが分かる。
―――グローブ・アンド・メール紙
単に彼が何をしているかではなく、彼の人柄が重要なのだ。ファッションに関する知識やファッションへの愛の有無関係なく彼のその抑えられない情熱と喜びを目の当たりにすると、共感せずにはいられない。
――――アリゾナ・リパブリック紙
一人の人物と時代の変化に関する魅惑的で心を打つポートレート。カニンガムはクリエイティブで人生を肯定する自由なものをみつけては、それを永遠に保存する。
――――ニューヨーク・タイムズ紙
ニューヨークで最も愛されているカメラマンのシンプルな生活を描くこの感動的な映画は、ファッションはそんなに堅苦しく考えなくていいってことを我々に気がつかせてくれる。
――――――――――――――――――――――――――メレディス・メリング・バーク、ヴォーグ.com
プレス監督の祝賀的でユーモラスで、しばし感動的な監督デビュー作は、ニューヨークの最も魅力的な人物たちをとらえている。チャーミングな主人公と同じぐらいの絶妙な謙虚さで。
――――ニューヨーク・マガジン誌
愉快で人のいい人物の人生と仕事を描いた、チャーミングかつ愛情とウィットに富んだポートレート。洋服を心底愛するカニンガムは、ファッションをよりポジティブに、よりオープンに考えるきっかけを与えてくれる。
――――――――オブザーヴァー誌
この愛情こもったドキュメンタリーは、84歳にして多忙なスケジュールをこなし、リアルなファッションを着こなす人々をストリートで撮影するベテラン・フォトグラファーへの賛辞だ。名高いファッション・フォトグラファーの類まれなる才能のポートレートである。
―――――――――ガーディアン紙
プレス監督の素敵なドキュメンタリー『ビル・カニンガム&ニューヨーク』を通してカニンガムと出会えることは、この上ない喜びだ。
――――――シアトル・タイムズ紙
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』では、ビル・カニンガムが、単に伝統的なフォトグラファーなだけではなく、歴史人類学者でもあるということが明敏に語られている。
――――――スラント・マガジン誌
謙虚で、誰からも愛されるニュ―ヨークタイムズ紙のファッション・フォトグラファーが、ストリートファッションに対するその狂おしいほどの愛を、いかにして刺激的な写真へと注ぎこむかに驚かされる。素晴らしいドキュメンタリー。
――――――――――――――エンターテインメント・ウィークリー誌
あなたが服やファッションや写真についてまったく無関心でも『ビル・カニンガム&ニューヨーク』は十分面白い。なぜなら、自分自身にとって最も理想的な生活を送る、喜びに満ちたこのような人物はめったに見ることができないから。この映画の鑑賞中、ずっと幸せな気分に浸っていた。
――――シカゴ・サン・タイムズ紙
ある一人のアーティストのポートレートであると同時にある一つの街のファッションセンスの進化についての記録でもある。
――――――ボストン・グローブ紙
極めて人前に出たがらない、極めて献身的なニューヨークのファッション・フォトグラファーについて知ることができるドキュメンタリー。何かにとりつかれたアーティストは、しばし並はずれた作品群を生み出す。
―――ロサンジェルス・タイムズ紙
ニューヨーク・タイムズ紙の伝説的写真家ビル・カニンガムについてのこの魅力的なポートレートを楽しむためには、決してファッションへの情熱は必要ではない。幾ばくかの歴史感覚があるとより楽しめるかもしれないが。
―――――ヴィレッジ・ヴォイス誌
この爽やかなドキュメンタリーは、マンハッタンへのラブレターであると同時に、エキセントリックな写真狂人(ビル・カニンガム)へのラブレターでもある。
――――ハリウッド・リポーター誌
自分の居場所はカメラの裏側だと固く信じるビル・カニンガムのドキュメンタリーが作られたこと自体が驚くべきこと。
―――――――――――――――――サンフランシスコ・クロニクル紙
素晴らしい!スマートかつ楽しい映画だ!一人のアーティストのポートレートであると同時に、ニューヨーク・ファッションの変遷の記録でもある。
――――――ボストン・グローブ紙
都市生活とクリエイティビティーに関する威厳あるドキュメンタリー。
――――――ザ・ニューヨーカー誌
啓発的で刺激的!
――――――――――――――アンドレ・レオン・タリ―, ヴォーグ誌
ファッションの伝説的人物に相応しく、素晴らしいドキュメンタリー!
――――エスクァイア・オンライン
彼の仕事ぶりを観ることはとても面白いが、カメラの裏側の非常にプライベートな一面を知ることはさらに興味深い。
――――ジ・インディペンデント紙
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』は、仕事に打ち込むことが最大の喜びである上に、世界一の街を形成することにも一役かった人物についての映画である。
――――――マイアミ・ヘラルド紙
原題 Bill Cunningham, New York
製作年 2010年
製作国 アメリカ
配給 スターサンズ、ドマ
上映時間 84分
映倫区分 G
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