大富豪の執事として活躍しながら富裕層ビジネスのコンサルティングや執事サービス、映画の監修(『謎解きはディナーのあとで』『黒執事』)なども務める著者が大富豪の考え方、習慣をまとめた。
名前はふせられているものの具体的エピソードがいくつも登場しなかなか面白い。
著者のクライアントの保有資産は50億円以上。年収はどんなに少ない人でも5億円以上ありまさに大富豪相手の商売。
本書で描かれる大富豪は「小金持ち」とはまったく違う人種。
・目立ちたくない
・スケジュール帳は常に真っ白
・勉強はしない
・車の運転はしない
・有資格者が少ない
これは稼ぐ仕組みが構築できている人だからこその特徴であり自営業者、有資格者で自分が稼がないとお金が回らない人とはま
ったく違うタイプの人間なのだ。
「グラス一杯六万円のお水」などという極端な例も。要は健康と時間を優先するというお金持ちの共通する関心事が書かれており一般人との違いに驚く一冊。
まとめ
大富豪の方々は、すでにお金持ちや経営者になっている“完成した偉い人”にはあまり関心を示されないのです。
早くから将来有望な方々の忠誠心を育てる。それはつまり、確実性の高い先行投資なのです。
彼らの共通のマインドは、「目立ちたくない」ということ(中略)そのマインドは、服装や身につける品に表れます。男性でいえば、紺やグレーのダークスーツを着て、ワイシャツは基本的に白、ネクタイは赤です。
「まとまった休暇がとれそうだから、ワイキキでのんびり遊んでこよう」ある大富豪の方が、奥さまとお子さまを連れてハワイの別荘へお出かけになりました。二週間ほどの滞在でしたが、家族とのんびり過ごす合間に、商談相手を別荘に招き、仕事仲間と事業計画を打ち合わせ、ビジネスもしっかり進めて帰国されました。これだけ働けば、ふつうは休暇と呼びません。
負け戦をなさいません。
いつも投資先を探している大富豪たちは、未来のことを話すのが大好き。
大富豪が得意とするのは、目利きなのです。
有資格者が少ないのも大富豪の特徴の一つです。医師免許や弁護士資格をおもちの方もいますが、現在は経営側にまわって専門家を束ねることに専念しています。
スケジュール帳は常に真っ白でいらっしゃいます。
大富豪は、皆さん別れ際が見事です。けっして禍根は残さない。他人の恨みを買わないこと、他人から嫌われないことにかけては、抜群のセンスをもっているのです。
タクシーを執務室代わりにされています。
けっして車の運転をなさいません。
自分の愛用品を差し上げてしまわれます。
怒りにパワーをお使いになりません。
大富豪が本当に厳しい態度を見せるのは、部下への指導やお子さまを叱るときに限られる。
名医が名医を呼ぶことを知っていらっしゃいます。