いまや、日本の女子フィギュアスケート界を引っ張る存在となった浅田真央さん。
2005-2006シーズン。
わずか15歳という若さで挑んだ初のGPファイナルで浅田選手は当時世界女王のイリーナ・スルツカヤ選手を破り、日本代表選手として村主章枝さん以来の優勝を果たしました。
当時の彼女の滑りには、プレッシャーという言葉が彼女の辞書にはないような迷いのない滑りを魅せていました。
しかし、少し年齢が上のトップクラスの選手になると、
「失敗したらどうしよう」
といったプレッシャーを感じてしまい、演技に悪い影響を与えます。
ところが15歳の浅田選手には、そうしたものがないから、直感のままに身体を動かし、それが見る者を魅了する演技になる。
フィギュアスケートや体操といった「魅せる競技」は、天真爛漫さ、無邪気さが大きな武器になります。
直感に従った動きをすることで、彼女はそれをものにしているのです。
意図的に「子ども心」に戻るということは、少なからず直感やひらめきに影響してきます。
たとえば「絵本を時々読みかえす」。
あるいは、子どもと遊んでみるのも童心に帰るひとつの方法です。
自分のほうからおりていって、子どもと同化する。
子どもの心理状態になることで、直感やひらめきは湧きやすくなります。
なぜなら、子どもの脳には情報が少なく、
知識や常識で塗り固められていない、フラットなものだからです。
事実、セリブマンというアメリカの高名な心理学者が、そのように主張しています。
大人になると、
「できるはずがない…」
「無理だ…」
といった否定的な言葉が多くなります。
子どものような発想を手に入れたければ、
こういった言葉は厳禁です。
「それは前にもやって失敗した」
「難しいね」
「現実的ではない」
「予算が足りない」
…などといった否定的な言葉は使わないようにしましょう。
「できる」
「する」
などの前向きな言葉を意識的に頻繁に使うようにしましょう。
前向きな言葉を使う経験を積み重ねつつ、
何も知らないというフラットな気持ちを持つことで、人生は、少なからず好転していくはずです。