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Channel: 芸術家く〜まん843
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「実用企業小説プロジェクトマネジメント」近藤哲生 日本経済新聞社

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日立製作所の情報通信部門で数多くのプロジェクトを手がけた著者のノウハウ小説。

「最初から失敗しているプロジェクト」がある。実情がわからずに契約すると最初から赤字のプロジェクトとなる。

プロジェクト管理の基本、自らコミットできる計画をつくる、チームの人間関係を良くする、基本方針を明確にする、進捗状況を把握できる指標を(複数)決める、そしてお客様の喜ぶ姿をイメージするなどノウハウ満載の一冊。

まとめ

すべての問題は、人と人との関係性で解決できる。技術は後からついてくる。

体制強化のための補強人員名リストの作成を思いついた。何としてでも必要な人材は獲得しよう。

検討対象の範囲は、お客が我々のつくったシステムをニコニコと使っているところまで頼むよ。そこまで想定しておくと、保守や維持管理のしかたまで考えられるからね。

今回の製品は「明快な機能と操作」「患者に優しいシステム」という考え方に基づいている。「この二つの考え方に合わない問題が出れば、仕様を変更してもよいと考えています。

問題処理票には、整理番号、問題内容、解決策、結論の欄がある。問題提起した人材が整理番号をつけ、問題を検討した人間が書くようにする。結論は、双方のとりまとめ責任者が記入し、最後に日付とサインを入れる。

計画があれば、プロジェクトが終了した時に、その計画と実績を比較することができる。

基本設計と機能設計の工程では、チームごとに三つの進捗尺度を提案してください。たとえば、設計項目、成果物、検討項目などです。複数の指標から見ることによって、本当の進捗が把握できると思います。

気になったり、心配になったりしたことは、早くオープンにして、前倒しで解決していこう。

棟梁は、常に全体の完成した形を一分の狂いもなくイメージして、それぞれの部分が正しくつくられているかを見ているんだ。僕は『全体最適が部分最適を促進する』と呼んでいます。

プロジェクトの「ふり返り」このプロジェクトを通して感じたこと、よかったこと、改善したほうがよいと思っていることなどを一人ひとりに話してもらい、耳を傾け合う。

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