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Channel: 芸術家く〜まん843
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2013年8月15日映画「ヒッチコック」〜フォルツァ総曲輪 鑑賞

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http://www.youtube.com/watch?v=qkjZY5rsUq4&sns=em

世界で最も有名なフィルムメイカーで、没後30年を超えた今もなお、“サスペンスの神”と称えられるアルフレッド・ヒッチコック。だが、誰もが認めるその不世出の才能にも関わらず、彼は生涯一度もアカデミー賞®監督賞を手にすることはなかった。
そんな心の葛藤を抱えた無冠の帝王を叱咤激励し、新作製作のたびに立ちはだかる幾多の逆境を共に乗り越えた女性がいる。優れた映画編集者にして、ひらめきに満ちた脚本家であり、常に厳しいアドバイザー、ヒッチコックが唯一信頼するパートナーでもある、妻のアルマだ。ノークレジットで脚本を書き直すなど、ヒッチコックとアルマのコラボレーションを知る、ごく一部の関係者と評論家たちが、彼女なくしては数々の傑作は生まれなかったとまで断言する存在なのだ。
神と、その神を創った妻と─
二人の天才の知られざる物語が今、明かされる! 

特殊メイクを入口にヒッチコックの人間性にまで迫ったのは、『羊たちの沈黙』でアカデミー賞主演男優賞を受賞、「サー」の称号をもつ英国最高峰の演技派、アンソニー・ホプキンス。妻アルマには、『クィーン』で同賞主演女優賞を受賞、「デイム」の称号をもつヘレン・ミレン。さらにスカーレット・ヨハンソン、ジェシカ・ビールら豪華キャストが実現した。監督は『ターミナル』の脚本を手がけたサーシャ・カヴァシ。脚本を、『ブラック・スワン』のジョン・J・マクロクリンが手がける。


その夜、ヒッチコック(アンソニー・ホプキンス)は、上機嫌だった。1959年7月8日、シカゴで開かれたワールド・プレミアで、新作『北北西に進路を取れ』が大反響を呼んだのだ。だがヒッチは、「もう60歳、そろそろ引き時では?」という記者の質問に、たちまち顔を強ばらせる。46作品を世に送り出し、サスペンスの巨匠と称えられたヒッチだが、引退する気など微塵もなかった。

「意表を突く映画を撮りたい」と、秘書のペギー(トニ・コレット)に素材を探させていたヒッチは、実在の大量殺人鬼エド・ゲインの物語「サイコ」に心を奪われる。新作には妻のアルマ(ヘレン・ミレン)の賛同が不可欠だったが、彼女は陰惨なテーマに眉をひそめる。それでも、「観客はショックだよ。主演女優が中盤で殺されるんだ」というヒッチのアイディアに興味を抱いたアルマは、「最初の30分で殺すのよ」と乗り気になる。

だが、業界の反応は散々だった。製作発表に集まったマスコミは、配られた資料写真のおぞましさに顔をしかめる。パラマウントの社長バーニー(リチャード・ポートナウ)も、出資はできないと突っぱねる。広大な庭とプール付きの豪邸を担保に、自己資金で製作すると言うヒッチに、「なぜ『サイコ』なの?」と問うアルマ。「資金も時間も無くて知恵を絞った頃の、楽しさと解放感をもう一度味わいたい」と訴える夫に、アルマも決意を固める。

出資も監督のギャラもナシ、配給するだけという契約にパラマウントも同意するが、新たな問題が発生! 脚本をチェックした映倫が、バスルームの殺人シーンにダメ出しをしたのだ。映倫の許可がないと、アメリカで上映できない。ヒッチは、アカデミー賞®監督賞をもらったことのない自分は、ハリウッドから嫌われているのだと落ち込む。一方、キャスティングは順調だった。主人公にはアンソニー・パーキンス(ジェームズ・ダーシー)、ヒロインにはジャネット・リー(スカーレット・ヨハンソン)、彼女の妹役にはヴェラ・マイルズ(ジェシカ・ビール)が決まる。

撮影が始まると、技術的なトラブルが続出、さらにバーニーが映像を見せろと騒ぎ出す。頼りのアルマは、脚本家のウィット(ダニー・ヒューストン)に依頼された共同執筆に夢中で、ヒッチは二人の仲を疑い始める。  最も重要な殺人シーンの撮影日、ヒッチの精神状態は最悪だった。生ぬるい動きのスタントからナイフを奪い、自ら鬼気迫る演技を見せるヒッチ。ジャネットは本気で悲鳴をあげ、迫真のシーンとなるが、その後ヒッチは高熱で倒れてしまう。

海辺の貸別荘で、ウィットと執筆していたアルマに緊急の電話が入る。アルマはヒッチの代わりにテキパキと現場を仕切り、バーニーが連れてきた代理の監督も「ヒッチコック映画の監督は一人よ」と撃退する。だが、アルマが帰宅すると、浮気の証拠を見つけたと思いこんだヒッチが嫉妬に燃えていた。「妻なら全力でサポートしろ」の一言に、完全にキレるアルマ。「過去30年、私は影で耐えてきた。何年ぶりかで自分の仕事を楽しんで、非難される覚えはないわ!」

ウィットはヒッチに監督してもらうために自分を利用しただけだと知り、傷つくアルマ。一方ヒッチは、第1回の関係者試写で酷評され、失意のなか敗北を認める。「解決策は一つよ。また、あなたと組むの」。アルマの決断に目を輝かせるヒッチ。超一流の編集者であるアルマとの『サイコ』再編集を手始めに、今二人の大逆転劇が始まる─!

スタッフ

監督サーシャ・ガバシ
製作
アイバン・ライトマン
トム・ポロック
ジョー・メジャック
トム・セイヤー
アラン・バーネット
製作総指揮
アリ・ベル
リチャード・ミドルトン
原作スティーブン・レベロ
脚本ジョン・J・マクローリン
撮影ジェフ・クローネンウェス
美術ジュディ・ベッカー
衣装ジュリー・ワイス
編集パメラ・マーティン
音楽ダニー・エルフマン
特殊メイク
ハワード・バーガー
グレゴリー・ニコテロ

キャスト

アンソニー・ホプキンスアルフレッド・ヒッチコック
ヘレン・ミレンアルマ・レビル
スカーレット・ヨハンソンジャネット・リー
トニ・コレットペギー・ロバートソン
ダニー・ヒューストンウィットフィールド・クック
ジェシカ・ビールベラ・マイルズ
マイケル・スタールバーグルー・ワッサーマン
ジェームズ・ダーシーアンソニー・パーキンス
マイケル・ウィンコットエド・ゲイン
リチャード・ポートナウバーニー・バラバン
カートウッド・スミスジェフリー・シャーロック

原題 Hitchcock
製作年 2012年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 99分
映倫区分 G

有名なヒッチコックとその妻のストーリー。妻なくてはヒッチコックの作品は生まれなかったと言っても過言はない。ラストのエンドロールまで楽しめる作品。この頃の作品の方が音楽を効果的に使っているような気がするのは私だけだろうか?もうひとりのヒッチコックに敬意を。


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